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小さな会社の立ち上げや、その手前にある個人事業や副業で必ずと言っていいほど悩むのが「住所をどうするか」という問題です。
自宅住所を使えば、新たな費用はかかりません。
一方で、顧客や取引先とのトラブルが絶対に起きないとは言えません。
厚生労働省の調査では、全国約8,000の企業・団体のうち27.9%が、過去3年間に顧客等からの著しい迷惑行為について労働者から相談を受けたと回答しています。
生活と事業の住所は分けたい。だからといって住所を持つためだけに実際の事務所を借りるのは負担が大きい。
こうした事情から「住所をどうするか」で悩むわけです。
では、この問題をどう解決すればよいのでしょうか。
一つの候補になるのが、実際の執務スペースを常時借りず、事業用住所などを利用できる「バーチャルオフィス」です。
今回取り上げる「METSバーチャルオフィス」は、東京都内の住所を月額270円から利用できます。
もちろん、270円のライトプランですべてを解決できるわけではありません。
では、自分に合うプランは何で、それは月額いくらになるのでしょうか。
この記事では、「事業とともに住所を育てる」考え方をベースにMETSバーチャルオフィスの料金、口コミ、法人登記、東京4拠点の違いを確認し、最適な利用方法を整理します。
「METSバーチャルオフィス」とは?不動産会社が運営するバーチャルオフィスサービス
METSバーチャルオフィスは、不動産管理・仲介やコンサルティング事業などを手掛けるオリンピア興業株式会社(本社・東京)が運営するサービスです。
自社所有のビルを活用する形でバーチャルオフィス事業を展開しており、2026年8月時点で東京都内の4拠点が稼働しています。
- 新宿御苑
- 新宿三丁目
- 日本橋兜町
- 赤羽
法人登記した住所が使えなくなった場合、登記だけでなく金融機関、取引先、Webサイトなどの住所変更も必要になります。
METSは自社所有ビルで運営しているため、物件所有者との賃貸借契約終了によって住所を使えなくなるリスクはありません。
同じ住所を長く使うことを考えると、自社物件を持つ不動産会社とバーチャルオフィスは相性のよい事業といえそうです。
格安でも契約前に審査がある
バーチャルオフィスだからといって、だれでも使えるというわけではありません。
METSの利用規約では、申込後に所定の審査を経て入会した人を会員と定義しています。反社会的活動や違法な事業などに利用することはできません。
もちろん、METSの審査を通過しているからといって、その事業者の信用や事業内容まで保証されるわけではありません。
それでも、一定の審査が行われていること自体が、利用者にとっては安心材料の一つになるでしょう。
METSバーチャルオフィスの料金プラン
METSには、住所だけ使うプランから法人登記対応まで複数のプランがあります。
利用期間や支払い方法によって金額は異なりますが、本記事では基本的に12カ月一括払いを前提にした月額換算額で紹介します。
通常料金を基準に整理すると次のとおりです。
| プラン | 月額料金 (税込) | 郵便物の 受取・保管 | 法人登記 | 主な利用者 |
|---|---|---|---|---|
| ライト | 270円~ | × | × | 住所だけ必要な個人・法人 |
| ネットショップ | 550円 | × | × | ネットショップ運営者 |
| ビジネス | 1,100円~ | ○ | × | 郵便を受け取りたい個人事業主・法人 |
| ビジネスプラス | 1,430円~ | ○ | ○ | 法人登記したい事業者 |
| 会社設立サポート | 0~770円 | ○ | ○ | 12カ月以内に法人化する個人 |
METSバーチャルオフィスの料金プランは、郵便物をどう扱うか、法人登記が可能かによって料金が分かれていく設定になっています。
最も安いライトは月額270円からですが、郵便物の受け取りも法人登記もできません。
郵便物が届くようになればビジネス、法人登記するならビジネスプラスというように、必要になる機能によって料金が上がる仕組みです。
各プランの特徴について、もう少し詳しく見ていきましょう。
各料金プランの違い
各料金プランの大きな違いは郵便物の扱いと法人登記が可能かどうかですが、それ以外にも違いがあります。
各プランの機能をまとめると下記のようになります。
- ライト|月額270円~
事業用住所:○
会議室:△(現在は赤羽拠点のみ・従量課金)
※住所だけを利用する最小構成のプラン。使い道は限定的。 - ネットショップ|月額550円
事業用住所:○
郵便・荷物:○(自動即時転送のみ)
会議室:○
※届いた郵便・荷物は自動転送され、郵送料+550円/回がかかります。 - ビジネス|月額1,100円~
事業用住所:○
郵便物の保管・通知・来店受取:○
郵便転送:○
会議室:○(従量課金)
来客対応:○(一部拠点を除く)
追加オプション:○
※「郵便受取」と「月1転送コミ」があり、郵便物の受け取り方によって料金を選べます。 - ビジネスプラス|月額1,430円~
事業用住所:○
郵便物の保管・通知・来店受取:○
郵便転送:○
法人登記:○
会議室:○(従量課金)
来客対応:○(一部拠点を除く)
追加オプション:○
※ビジネスに法人登記機能を加えたプラン - 会社設立サポート|月額0~770円
事業用住所:○
郵便物の保管・通知・来店受取:○
月1回の郵便転送:○
法人登記:○
会議室:○(従量課金)
来客対応:○(一部拠点を除く)
追加オプション:○
※12カ月以内に法人化する個人向け。最大12カ月の無料期間あり。
「ライト」は月額270円とかなり安価な価格設定ですが、利用できる機能は非常に限定的で、使い道は限られます。
月額550円の「ネットショップ」になると郵便物の転送サービスがありますが、即時自動転送のみの対応となっており、郵送料に加えて550円/回の手数料がかかります。
月額1,100円の「ビジネス」では郵便物を保管しておいてもらい、自分で受け取りに行くことができます。また、月額1,375円の「月1転送コミ」プランにすれば月1回まとめて郵便物を転送してもらうことも可能です。
有人受付で来客対応もしてくれるようになるため、登記用に住所が必要という場合以外では、「ビジネス」が本命の候補になるでしょう。
月額1,430円の「ビジネスプラス」はビジネスの上位拡張版で、法人登記が可能になります。こちらも月額1,540円の「月1転送コミ」プランがあるため、必要に応じて選べばよいでしょう。
「会社設立サポート」は少し特殊で、基本プランは月額770円で6カ月無料。会社設立代行や税務顧問をプラスすることで無料期間が最大12カ月まで伸びます。
12カ月終了後はビジネスプラスの月1転送コミへ自動移行しますので、法人化前提なら、こちらを選ぶのもよさそうです。
料金プランは契約後も無料で変更できる
METSの料金体系でもう一つ押さえておきたいのは、契約後に事業の状況が変わった場合でも、プランを変更できる点です。
プラン変更の手数料は無料で、上位プランへ変更する場合は料金の差額を支払うことで変更できます。
差額の返金はありませんが、下位プランへの変更も可能です。
この仕組みは、METSバーチャルオフィスを評価するうえで重要なポイントになってきます。
METSバーチャルオフィスは「安い」のか?
METSバーチャルオフィスの料金プランを見ると「270円~」という価格設定に目を奪われます。
270円で事業用住所が使えるようになるのは魅力的ですが、この料金は他のバーチャルオフィスと比べても安いのでしょうか。
ここでは、比較的低価格なGMOオフィスサポート、DMMバーチャルオフィスと、①最安プラン、②一般的な郵便物を受け取れる最安プラン、③法人登記できる最安プランを比較してみます。
住所・通常郵便は安い|法人登記では最安ではない
| サービス | 最安プラン | 通常郵便の受取・転送可能 | 法人登記可能 |
|---|---|---|---|
| METS | ライト 270円 | ビジネス 1,100円~ | ビジネスプラス 1,430円~ |
| GMOオフィスサポート | 転送なしプラン 660円 | 月1転送プラン 1,650円 | 月1転送プラン 1,650円 |
| DMMバーチャルオフィス | ミニマムプラン 660円 | ベーシックプラン 2,530円~ | ミニマムプラン 660円 |
最安プランを比較すると、METSが最も安いという結果になりました。住所だけを目的とした場合、METSが最も有力な選択肢になりそうです。
郵便物を受け取りたい場合も同様で、郵便物の種類を選ばず、月1転送や訪問によって受け取りができる実用的なプランを比較するとMETSが最も安い結果になりました。
一方で、法人登記だけで考えると状況が変わります。
DMMバーチャルオフィスは、最安プランであるミニマムプランでも法人登記が可能という設定になっています。
METSは「安さ」と機能を段階的に増やせる料金体系
DMMのミニマムプランは、通常の郵便物には対応しませんが、返品・返送品や個人事業主宛ての一部税金関連書類などは受け取れます。
ただし、一般的な郵便物まで受け取りたい場合はベーシックプラン(月額2,530円~)が必要になるため、一気に金額が上がります。
これに対してMETSは、
住所だけ:270円~
郵便物も必要:1,100円~
郵便物+法人登記:1,430円~
と、必要な機能が増えるにつれて段階的に料金が上がります。
こうしてみると、METSは住所だけなら非常に安く始められ、郵便や法人登記が必要になっても比較的低価格で機能を追加できるという点に特徴のあるサービスと言えそうです。
そもそも自宅とは別の事業住所は必要か?
ここまで見てきたように、METSは270円という非常に安い金額で始められ、必要になった段階で機能を追加できるサービスです。
しかしここで一つ疑問が残ります。
郵便物も受け取れず、法人登記もできない月額270円のライトに、そもそもどれだけ価値があるのでしょうか。
その価値を正しく評価するためには「なぜ自宅とは別に事業用住所が必要なのか」を考える必要があります。
事業用住所が必要になる理由について、確認していきましょう。
事業のトラブルを私生活に持ち込まないようにするため
事業用の住所を必要とする大きな理由の一つは「事業のトラブルを私生活に持ち込まないようにするため」でしょう。
仕事では、顧客や取引先とのトラブルが絶対に起きないとは言えません。
厚生労働省が実施した「職場のハラスメントに関する実態調査(令和5年度)」では、全国約8,000の企業・団体のうち27.9%が、過去3年間に顧客等からの著しい迷惑行為について労働者から相談を受けたと回答しています。
自宅を事業住所として使えば、仕事上で相手に知らせる住所と、自分や家族が生活する場所が同じになります。
トラブルは何をきっかけに起こるかわかりません。
特に家族がいる場合は、生活する場所と事業上の住所を分けたいと考える大きな理由になるでしょう。
法人化すると所在地が公開情報になる
業態によっては、住所そのものを公開しないという方法もあり得るでしょう。
しかし、法人登記する場合はそうもいきません。
法人登記には本店所在地が必要で、その所在地は国税庁の法人番号公表サイトでも公開されます。
自宅と会社の住所を分けたいのであれば、遅くとも法人登記する前には考えておく必要があります。
事業によっては住所を外部に示す必要がある
法人化しなくても、事業によって住所が必要になることがあります。
たとえば通信販売では、特定商取引法に基づき事業者の住所などを表示する必要があります。
また、法的な表示義務がなくても、Webサイトや取引先への登録情報として事業所在地を示したい場面もあるでしょう。
所在地は、顧客や取引先が事業者を確認する際の情報の一つです。
商品について興味を持ったとしても、公式サイトに所在地の表記が無い場合、取引をためらう可能性は否定できません。
「信用を高める」という意味でも、住所を表示する必要に迫られることはあるのです。
住所が必要になるタイミングと「住所変更」の難しさ
ここまで見てきたように、自宅とは別の住所が必要になるタイミングは人によって異なります。
自宅住所を事業に使うリスクを理解したうえで、初期段階ではコストを優先して自宅住所を使い、事業が拡大した段階で事業用住所へ切り替えるという判断もあるでしょう。
ただし、その場合に考えておきたいのが、一度事業で使い始めた住所を後から変更する手間です。
Webサイト、名刺、請求書、取引先、金融機関など、事業が成長するほど住所を登録する場所は増えていきます。法人化した後なら、本店所在地の変更登記も必要です。
登録先が増えるほど、住所変更の手間も大きくなります。
だからこそ事業住所を選ぶときは、
「今どの機能が必要か」だけでなく、「この住所を今後も使い続けられるか」
という視点も重要になるのです。
METSのライトプランは「住所を育てる」選択肢
事業用の住所を必要とする理由は、事業フェーズによって異なります。
一方で、事業の成長に応じ「住所の引っ越し」は難易度を増していきます。
まだ郵便物の受け取りや法人登記は必要ないが、自宅と事業の住所は分けたい。事業が成長しても同じ住所を使い続けたい。
郵便物の受取も法人登記もできないMETSのライトプランの価値は、この問題を月額270円という低価格で解決するところにあるのです。
270円という価格は「迷ったとき」にも効果を発揮する
もちろん、まだ事業用住所そのものが必要ないなら、270円だからと先回りしてライトを契約する必要はありません。
自宅住所を使うことに問題がなく、今後も別の事業住所を必要としないのであれば、契約しない方が安く済むでしょう。
しかし、事業は「いつ、どのタイミングで、どう広がるか」が読みにくいのも事実です。
ライトは12カ月分の利用料が3,240円で、入会金3,850円を含めると初年度は7,090円です。
「事業用住所を用意した方がいいのか」と悩む段階まで来ているのであれば、バーチャルオフィスを契約して、住所について悩む時間そのものをなくしてしまうのも一つの合理的な判断でしょう。
しかも、METSなら月額換算270円から始められ、必要になれば同じ住所のまま郵便受取や法人登記に対応するプランへ変更できます。
住所を変える手間や、住所について迷い続ける時間まで含めて考えれば、月額270円は十分に検討する価値のある金額なのです。
METSバーチャルオフィスは4拠点のどこを選ぶ?
METSバーチャルオフィスでは、2026年8月時点で次の4拠点から事業住所を選べます。
- 新宿御苑
- 新宿三丁目
- 日本橋兜町
- 赤羽
前章で触れたように、事業で一度使い始めた住所は、後から変更するほど手間が増えていきます。
そのため、料金だけでなく、今後も長く使いやすい住所かという視点で最初の拠点を選んでおきたいところです。
各拠点の主な違いを整理すると、次のようになります。
| 拠点 | 住所エリア | 来客対応 | 郵便物の来店受取 | レンタルオフィス |
|---|---|---|---|---|
| 新宿御苑 | 新宿区新宿1丁目 | ○ | 新宿御苑で可 | ○ |
| 新宿三丁目 | 新宿区新宿5丁目 | × | 新宿御苑で受取 | ○ |
| 日本橋兜町 | 中央区日本橋兜町 | ○ | 日本橋兜町で可 | ○ |
| 赤羽 | 北区赤羽1丁目 | ○ | 赤羽で可 | 現時点で掲載なし |
迷ったら新宿御苑か日本橋兜町|使い勝手のバランスがよい

METSには、バーチャルオフィス以外にも、実際にスペースを借りられる「レンタルオフィス」サービスもあります。
「長く使う」と考えた場合は、レンタルオフィスサービスも含めて考える方が良いでしょう。
また、会社宛てに訪問があった場合に一次対応をしてくれる「来客対応」の有無も含めて考えると、新宿御苑か日本橋兜町が有力な選択肢になります。
どちらも最寄り駅から徒歩5分圏内にあり、レンタルオフィスに切り替えた場合でもストレスなく利用できるでしょう。
新宿御苑のほうが郵便物の来店受取の対応時間が長く、日本橋兜町には限定のビジネスラウンジがあるなど細かい違いがあります。どちらにするか迷ったら、細かい違いを確認してみるといいでしょう。
METSバーチャルオフィスの口コミ・評判は?
METSバーチャルオフィスについては、Googleマップなどの外部口コミと、運営会社が実施した利用者アンケートを確認できます。
こうした声を拾ってみると、料金の安さやオフィス環境、スタッフの対応を評価する声が目につきます。
「最安プランでも郵便転送を利用したい」「転送が遅い」「会議室料金が高い」といった意見もありますが、これは事前に確認できる範囲の情報であるため、悪い評価とまでは言えないでしょう。
口コミから見てもMETSは、プランの特性を理解し、使いこなすことが重要なサービスだといえそうです。
まとめ|METSは270円から「事業とともに住所を育てたい人」に向く
METSバーチャルオフィスは、東京都内の事業用住所を月額270円から利用できるサービスです。
他社と比較しても、住所だけを利用するライトの270円はかなり低価格です。一方、法人登記だけを目的にするなら他社の方が安いケースもあり、すべての用途でMETSが最安というわけではありません。
また、最安のライトでは郵便物の受取も法人登記もできません。
それでもライトに価値があると考えられるのは、事業用住所だけが必要な段階から低コストで利用を始め、必要になったら同じ拠点のまま、
ライト → ビジネス → ビジネスプラス
と機能を増やしていけるからです。
事業が成長すると、Webサイトや名刺、取引先、金融機関など住所を登録する場所も増えていきます。後から事業住所を変更する手間まで考えると、早い段階から長く使える住所を決めておくことにも意味があります。
もちろん、自宅住所を使うことに問題がなく、事業用住所そのものが必要ないなら、無理に契約する必要はありません。
一方、
「自宅と事業の住所は分けたい」
「今は住所だけでいい」
「将来は郵便受取や法人登記も必要になるかもしれない」
「できれば途中で住所を変えたくない」
という人にとって、METSの料金体系はかなり相性がよいでしょう。
月額270円から事業用住所を持ち、事業の成長に合わせてその住所に必要な機能を追加していく。
「事業とともに住所を育てる」という使い方にこそ、METSバーチャルオフィスの特徴があるといえそうです。
👉 METSバーチャルオフィス公式サイトで申し込み・料金を確認する

