名刺管理アプリ「Eight」は、無料で名刺の登録・管理を始められるサービスです。
スマートフォンで名刺を撮影し、データ化して検索できるようにする。この基本的な用途であれば、Eight無料版でも十分に便利です。
実際に触ってみても、名刺の撮影から登録、検索までの流れは分かりやすく「個人が自分の名刺を整理する目的」なら使いやすいアプリだと感じました。
一方で、会社で使う場合は少し見方が変わります。
名刺データを会社の資産として管理したい。
社員同士で名刺情報を共有したい。
退職や異動があっても名刺情報を引き継ぎたい。
名刺データをCSVで取り出して、顧客リストやメール配信に活用したい。
こうした用途まで考えると、Eight無料版だけでは限界があります。
この記事では、Eight無料版でできること、有料版との違い、会社で使う場合にどこで困りやすいのかを、小さな会社の情シス目線で整理します。
Eightとは?「ビジネスSNS」の側面を持つ名刺管理アプリ
Eightは、スマートフォンで名刺を撮影し、名刺情報をデータ化して管理できる名刺管理アプリです。
無料版でも名刺の登録や検索といった基本機能を使えるため、個人が紙の名刺を整理する用途では始めやすいサービスです。
一方で、Eightには名刺交換した相手とアプリ上でつながり、相手の異動や転職などの情報が更新される仕組みもあります。
単なる名刺保管アプリではなく、ビジネスSNSに近い性格も持っている点は理解しておく必要があります。
会社で使う場合は「無料で使えるか」だけでなく、名刺情報を会社として管理・共有できるか、退職時に引き継げるか、データを取り出して活用できるかを確認する必要があります。
では、Eight無料版では実際にどこまで使えるのでしょうか。次に、無料版でできることから整理します。
Eight名刺アプリの「無料版」でできること
Eight無料版の主な機能は、名刺の登録・管理・検索です。
スマートフォンのカメラで名刺を撮影すると、名刺情報がデータ化され、アプリ上で管理できるようになります。
登録した名刺は一覧で確認でき、氏名や会社名などで検索できます。
名刺のデータ化枚数に制限も無いため、個人が
- 紙の名刺を探す手間を減らしたい
- まずはスマホで名刺を管理したい
- 名刺情報を外出先でも確認できるようにしたい
という目的で使うなら、無料版でも十分に便利です。
名刺の撮影から登録までの手順も分かりやすく、アプリをあまり使わない人でも操作に迷うことはないでしょう。
また、Eight利用者同士で名刺交換した場合は、相手の異動や転職などの情報が自動的に更新されます。
営業や採用など、人とのつながりが重要な仕事では、この点をメリットと感じる人もいるでしょう。
ただし、無料版はあくまで個人利用を前提に考えるのが現実的です
会社の名刺情報をまとめて管理する。
社員間で名刺を共有する。
退職時に名刺情報を引き継ぐ。
登録した名刺データをCSVで取り出して活用する。
こうした用途まで考えると、無料版だけでは判断しきれない部分が出てきます。
Eight無料版でできないこと・限界
Eight無料版を会社利用の候補として考える場合、特に確認したい限界は3つあります。
名刺データのダウンロードは無料版ではできない
まず大きいのは、名刺データのダウンロードです。
Eightには、登録した名刺情報をCSVなどのデータ形式でダウンロードする機能があります。ただし、この機能はEightプレミアム限定です。
無料版で名刺を登録しても、後から自社の顧客リストとして自由に取り出せるわけではないと考えておいたほうが良いでしょう。
個人がアプリ内で名刺を探すだけなら、それほど問題にならないかもしれません。しかし、会社で名刺情報を活用する場合は話が変わります。
たとえば、
- 顧客リストとして表計算ソフトで整理したい
- メール配信ツールに取り込みたい
- 他の営業管理ツールに移したい
- 退職時に名刺情報を会社側で引き継ぎたい
といった使い方を考えているなら、無料版だけで進めるのは慎重に考えた方がよいです。
小さな会社では、最初は「無料で使えるなら十分」と考えがちです。
しかし、あとからデータを取り出したくなったときに、無料版では対応できないことに気づくと、運用を見直す手間が発生します。
名刺管理アプリの中には無料版でもデータを取り出せる「myBridge」のようなアプリもあります。
無料でデータを取り出す運用が必要であれば、こうしたアプリを検討したほうが良いかもしれません。
会社全体での名刺共有には向かない
次に、社内共有の問題があります。
Eight無料版は、個人が自分の名刺を管理する用途では使いやすいサービスです。
しかし、会社として名刺情報を共有したい場合、社員それぞれが無料版を使う運用では管理に限界があります。
無料版では名刺情報の共有機能が使えないため
誰がどの名刺を持っているのか。
同じ取引先の名刺が複数人のアカウントに分散していないか。
退職時に名刺情報をどう引き継ぐのか。
会社として、どこまで情報を把握できるのか。
このあたりが曖昧になりやすいのです。
専任の情シスがいない小さな会社では、便利な無料アプリが社内に自然に広がってしまうことがあります。
最初は数人の利用でも、気づいたら営業担当者ごとに名刺データが分散していた、という状態になりかねません。
名刺情報を会社の資産として扱うなら、無料版を社員がばらばらに使う運用ではなく、共有や管理を前提にした仕組みを検討した方がよいでしょう。
退職・異動時の引き継ぎを前提にしにくい
会社利用で見落としやすいのが、退職や異動のときの扱いです。
名刺は個人が受け取ったものではありますが、仕事を通じて得た取引先情報でもあります。
営業担当者が退職したとき、その人が登録していた名刺情報を会社としてどう扱うのかは、事前に考えておく必要があります。
無料版を社員個人のアカウントで使っている場合、アカウントに登録された名刺情報を利用・廃棄するには利用者の協力が必要です。
そのため、会社として顧客情報を継続的に管理したい場合には不安が残ります。
特に小さな会社では、退職時のデータ整理やアカウント管理のルールが明確でないことも多いはずです。
「便利だから、とりあえず各自で使っておく」
という始め方をすると、あとから会社の情報管理として整理し直すのが難しくなります。
Eight無料版と有料版の違い
Eightには、無料版のほかに、個人向けの有料機能であるEightプレミアムと、会社利用を前提にしたEight Teamがあります。
どちらも無料版では足りない部分を補うものですが、想定している使い方は異なります。
Eightプレミアムは個人利用を拡張するプラン
- プラン名:Eightプレミアム
- 料金:月額600円(税込)、または年額6,000円(税込)
Eightプレミアムは「個人がより便利に名刺管理をしたい場合」に効果を発揮する有料機能です。
無料版との大きな違いは、名刺情報のダウンロードができることです。
登録した名刺情報をCSVなどで取り出せれば、表計算ソフトでの整理や、外部ツールでの活用が可能です。
名刺の管理から一歩踏み出し、情報としての活用を考える人にとって「Eightプレミアム」は有力な選択肢になるでしょう。
ただし、Eightプレミアムはあくまで個人利用を拡張する位置づけです。
会社全体で名刺を共有したい。
部署やチームで顧客情報を活用したい。
退職時にも会社側で名刺情報を引き継げるようにしたい。
こうした用途まで考える場合は、Eightプレミアムだけでなく、法人向けの「Eight Team」を含めて検討する必要があります。
Eight Teamは会社で名刺を共有・管理するためのサービス
- プラン名:Eight Team
- 料金:基本使用料(月額19,800円/月)+アカウント料(月額500円/人)
※いずれも税別。アカウント料は10名まで無料
Eight Teamは、企業での利用を前提にした名刺管理サービスです。
個人が持っている名刺情報をチームで共有し、会社の情報資産として扱うことを目的としています。
会社で名刺管理を考える場合、検討すべきなのはこちらです。
名刺を社員ごとにバラバラに管理するのではなく、チームで共有する。
異動や退職があっても、取引先情報を引き継ぎやすくする。
名刺情報をCSVで取り出し、メール配信や顧客管理に活用する。
こうした使い方を考えるなら、無料版を社内に広げるより、最初からEight Teamのような法人向けの仕組みを確認した方が安全です。
ただし、Eight Teamを使う場合でも、Eight特有のビジネスSNS的な性格は前提として残ります。
名刺を人脈情報として活用したい企業には合いやすい一方で、名刺を静かな連絡先データとしてだけ管理したい会社には、少し合わない可能性があります。
もしもビジネスSNSという特性が自社に合わないと感じる場合は、別のアプリを検討することも考えた方がよいかもしれません。
基本的な機能はデモ画面で確認できる
Eight Teamを実際に利用する際にどのような情報が共有され、使うことができるかについては、公式サイトで「デモ画面」が用意されています。
登録不要で操作できるので、まずはこちらを確認し、雰囲気を確認するのがよいでしょう。
Eight無料版で十分か?目的別に判断する
ここまで見てきたように、Eight無料版は「個人が名刺を整理する用途」なら十分に試す価値があります。
名刺を撮影して登録し、必要なときに検索できればよいという使い方であれば、無料版でも十分でしょう。
一方で、会社で使う場合は目的に応じて有料プランも検討するべきです。
名刺データをCSVで取り出して活用したい場合は、Eightプレミアムを確認する必要があります。
顧客リストとして整理したい。
メール配信ツールに取り込みたい。
表計算ソフトで管理したい。
こうした用途では、無料版だけでは足りません。
会社全体で名刺を共有したい場合は、Eight Teamを検討するのが自然です。
社員ごとに名刺情報が分散するのを避け、退職や異動があっても会社として情報を引き継ぎたいなら、無料版を各自で使う運用には限界があります。
EightのビジネスSNS的な性格が自社に合わないと感じる場合は、myBridgeなど別の名刺管理アプリも検討対象にするべきです。
会社利用を前提に考えたとき、Eight無料版は「会社全体で使うための完成形」ではなく、「自社に合うかを確認する入口」と考えるのが、無理のない付き合い方といえるのかもしれません。
Eight無料版を試すときの確認ポイント
「自社に合うかを確認する入口」としてEight無料版を試す場合、どのような点を確認しておけばよいのでしょうか。
見るべき点は会社によっても異なるかもしれませんが、少なくとも、次の点については確認しておくべきでしょう。
- 名刺の撮影から登録まで迷わず使えるか
- 登録された名刺情報を検索しやすいか
- 名刺データをCSVで取り出す必要があるか
- 社員間で名刺情報を共有する必要があるか
- 退職時に名刺情報をどう引き継ぐか
- ビジネスSNS的なつながりを会社として許容できるか
実際にテストを実施する際には、利用する人数を増やしすぎないことも重要です。
「便利そうだから各自で使う。申請もいらない」という状態になってしまうと、本格導入時や別のアプリを利用することになった場合などに管理が難しくなります。
無料版は、あくまで導入判断のために試すもの。
本格的に会社で使うなら、有料版や法人向けサービスも含めて検討する。
この線引きをしておくことが大切です。
まとめ|Eight無料版は個人利用なら便利。会社利用なら限界を確認してから使う
Eight無料版は、個人が名刺を整理する用途であれば便利に使える名刺管理アプリです。
名刺を撮影して登録し、スマートフォンで検索できるようにする。
まずこの目的であれば、無料版から試す価値があります。
一方で、会社で使う場合は、無料版だけで十分とは考えない方がよいでしょう。
名刺データのダウンロード。
社員間での共有。
退職時の引き継ぎ。
会社としての情報管理。
ビジネスSNS的なつながりへの許容度。
これらを考えると、Eight無料版は会社全体で使うための完成形ではなく、自社に合うかを確認するための入口と考えた方が自然です。
個人で試すなら無料版
名刺データを取り出したいならEightプレミアム
会社で共有・管理したいならEight Team
このように、目的ごとに分けて判断すると失敗しにくくなります。
小さな会社では、無料ツールが便利なほど、ルールを決めないまま社内に広がりがちです。
Eightを使うかどうかを判断するときは、機能の多さだけでなく「名刺情報を会社としてどう管理したいのか」を先に決めておくことが大切です。
無料版は、その判断をするための入口として使う。
本格的に会社で使うなら、有料版や法人向けサービスも含めて検討する。
この順番で考えるのがよいでしょう。

